スコッチプリント/インクジェット出力に適したデータ
スコッチプリントやインクジェットの出力の際には必ず出力用のデータが必要です。データさえあれば納期の短縮、製作予算の縮小につながり良い事ばかりです。
しかし、適正なデータを用意しないと修正や確認作業に時間がかかり、結果、製作期間・予算がかさむだけになってしまいます。
ここでは適正なデータ、してはいけない処理についてまとめてあります ( 手順などはAdobe社のIllustrator、Photoshopを使用する事を前提にしています )。
文字のアウトライン化
ほとんどの場合、アウトライン化前の文字は出力時に文字化けしてしまいます。
Adobe Illustratorであれば文字を選択後、メニュー→「文字」→「アウトラインを作成」で文字のアウトラインを取る事ができます。
Illustrator 9~10の「シンボル」「透明処理」は多用しない
Illustrator 9から登場した「シンボル」「透明処理」。
特殊な処理効果でデザインを引き立てる事ができますが、出力機がこれらを認識・処理できない場合がある事が多く、お勧めしません。
これらの処理を使いたい場合は、メニュー→「オブジェクト」→「分割・拡張」をして完全な図形にしてしまうか、Photoshop上で透明処理をかけたものを保存し配置するといった手を使う必要があります。
適正解像度の写真を使用する
写真などのビットマップデータは画像解像度が不十分な場合、出力画像がきれいに出ません。
適正な解像度については入力解像度の計算方法を参照して下さい。
また、解像度が十分であっても画面で見た画像のピントがぼけていたりした場合、これもきれいな出力結果は望めません。
写真は「埋めこみ」ではなくepsデータの「配置」で
写真をデザイン内に入れる場合、illustratorでは「埋めこみ」と「配置」の2種類がありますが、S/PやI/Jの出力時には「epsの写真データを『配置』」するようにして下さい。
理由としては出力機が埋めこみ画像を認識・処理できない場合がある事と、埋めこみ画像では写真の色調整が不可能であるという2点が上げられます。
写真画像をeps保存しillustratorに配置する形であれば出力も色調整も問題なく行えるので必ず写真は配置でおねがいします ( その際は元の写真データも添付して下さい )。
色見本の添付
最後に、データの面ではありませんがデータを作製し、画面で見る色と、出力完了し仕上がった物とでは大きく色味が異なる場合があります。
画面色と出力色とでは必ずといっていいほど色の違いがあります。それを防ぐためにデータとともに色見本(プリントアウトされたものやDICなどの色見本など)を添付して下さい。
それをターゲット色にして色を修正、出力しますので色味はかなり近付きます。